2018年4月から関東地区のテレビスポット取引の指標が変わったことをご存じでしょうか。この変化は、メディアプランニングに大きな影響を及ぼすとともに、関東以外の地区にも波及していくことが予想されます。そのため、Axivalでは2018年2月26日に、
「世帯」から「個人」へ。テレビ取引指標が変わるとき、プランニングはどう変わるのか
というテーマで、広告主様向けにセミナーを開催しました。
セミナーの第1部の講演では、主に
- 取引指標のどこがどう変わるのか
- なぜこのタイミングに取引指標が変更されるのか
- 取引指標変更にともない、メディアプランニングにどのような影響があるのか
についてお話しさせていただきました。また第2部では、テレビ視聴データを保有する株式会社インテージの李様、TVISION INSIGHTS株式会社の郡谷様にご登壇いただき、各社のテレビ視聴データのご紹介と、テレビ視聴データをどうマーケティングデータの活用方法についてパネルディスカッションを行いました。
本ブログでは、私がセミナーでお話しした第一部の講演内容を3回に分けてご紹介していきます。
- 取引指標のどこがどう変わるのか
2018年4月から関東地区のテレビスポット取引の指標が変わりました。変わったポイントは2つです。1つ目は、これまでテレビスポット取引で使われてきた「世帯」視聴率が、「個人(ALL)」視聴率に変わることです。2つ目は、これまでリアルタイムでの視聴率のみをテレビスポット取引に利用していましたが、C7と呼ばれる放送後7日間以内のCM再生視聴率(タイムシフト)が加わりました。これをP(リアルタイムの番組平均・終了時、個人視聴率)+C7と呼び、このP+C7がテレビスポット取引指標になりました。
2つの変更の中で、特にC7が新たにテレビスポット取引に組み込まれることは、広告主様側から見れば「値上げ」だと解釈されることが多いようです。しかし、実際にはこれまでも、タイムシフト視聴は行われてきたわけですから、これまで価値に換算されていなかった視聴行動が価値化されて値段がつくようになった、とも解釈ができます。
では、なぜこのタイミングに取引指標が変更するのでしょうか。その背景は、社会全体の大きな変化や、マーケティング全体の考え方の変化など、さまざまな要因が考えられます。次回の更新で詳しく見ていくことにします。