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『民放 地上デジタル放送 視聴環境 世帯数調査』ができました

『民放 地上デジタル放送 視聴環境 世帯数調査』ができました!

http://www.jaaa.ne.jp/2015/04/3856/

テレビ広告が基準としている「世帯」の母数を明らかにする調査です。

これまで、地上波の電波がどこまでカバーしているかは、2008年に終了してしまったアドバタイザーズ協会さん実施の「民放テレビ局エリア調査」で調べられていました。ところが、2010年に次の調査が出るかと待っていたら、もう調査はされないとのこと!これは困った。

なぜならば、テレビメディアは「世帯視聴率」をベースに今でも売り買いがなされています。テレビスポットの場合は世帯視聴率1%をいくらで購入するかという取引の単位になっています。関東地区一都六県の世帯視聴率1%と沖縄県の世帯視聴率1%、どちらも単位は同じですが、放送が見られている地域の世帯数は大きく異なります。これまでは、「民放テレビ局エリア調査」によってどの市区町村まで各放送局の放送が視聴できるのかを調べ、その結果に基づいて、それぞれの放送局を視聴することができる世帯数を推定していました。

ところが、2008年の調査を最後に実施されなくなってしまったのです。2年に1回更新されるはずの報告書が出ないということがわかってから、当時所属していた日本広告業協会の「メディア調査研究小委員会」という組織に課題としてあげ、話し合いを始めました。

地上波も2011年にデジタル化が予定されていたため、VHFからUHFへの切り替えで視聴エリアも変わるでしょうし、ケーブル経由での視聴も増えているので、ちゃんと調べないと取引の単位となっている「世帯視聴率」の母数がはっきりしないままなのです。

メディア調査研究小委員会で話し合いを始め、関係団体の皆様とも協議を重ねました。ビデオリサーチさんの協力を得て、調査に向けた準備を進め、2014年に実査を行い、ようやくデータの配布となりました。

今回は、これまでのアド協さんの調査とは調査の方法も変わっていますが、かなり細かなところまで確認を行っています。この調査をベースに各広告会社が利用するエリア別の世帯数も更新されていくと思います。

足かけ5年のプロジェクトになってしまいましたが、言い出しっぺとしては、皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。これで、広告業協会の仕事は一区切りです。

「購買データ」と「意識データ」の組み合わせが描き出すリアルな生活者像

ITmediaマーケティングさんに取材していただきました。

http://marketing.itmedia.co.jp/mm/articles/1502/17/news007.html

1/28に行われた「マーケティングテクノロジーフェア2015」でお話した内容をベースにインタビューにお答えしました。

冒頭に出てくる100m走の例えは、以下のような違いを表しています。

担当の広告会社が調査会社を使って、キャンペーン認知やブランド認知を事後調査して報告

広告主企業が独自に調査会社で調査を実施。または、WEBサイトへの流入、口コミ件数など「行動のKPI」指標を使って独自に計測

この違いを、自分でストップウォッチを持って走っているか、第三者に測定されているかの違いで表したのです。

多くのデータが入手できるようになり、コミュニケーション効果をどのように定義し、計測するのか、従来の「意識」だけのKPIでは対応できなくなってきました。

しかしながら、「行動」の指標は様々な要因が重なり合った効果の結果なので、コミュニケーションの領域のKPIにはしにくいこともあります。

これまで使ってきた「意識のKPI」と広告主企業の中で共通言語化できる「行動のKPI」の両方を継続的に取得していきたいですね。

愛宕神社

タイトルが日本語になってしまったが、神社の名前なので仕方ない。実は私は学生時代、趣味で考古学を勉強しており、歴史も大好きだ。神社関係も興味があり、旅行に行けば各地の神社へのお参りは欠かさない。

Axivalは虎ノ門ヒルズの近くにある。会社の向かい側は東急インというホテルだが、その裏側には愛宕山が控えている。愛宕山は、標高25.7Mで23区内の自然の山としては最も高いそうである。江戸時代は、360度の展望が開けていたのであろうが、現在は周りを高いビルに囲まれてこんもりと森が見えるだけになっている。

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これはAxivalの入っているビルの屋上から撮影した愛宕山。とても都内で一番高い山には見えない。この愛宕山山頂には、愛宕神社とNHK放送博物館がある。NHKのラジオ放送発祥の地としても知られている。

愛宕神社は徳川家康が江戸築城にあたり、防火の神として京都の愛宕神社から勧請してきたものだ。江戸時代から景観のよいところとして人気のあった場所だったそうなので、江戸市中の見張りには良い場所だったのだろう。

愛宕神社にお参りするためには、かなり急な石段を登る必要がある。「出世の石段」と呼ばれる石段で、「徳川秀忠の三回忌として増上寺参拝の帰り、徳川家光が山上にある梅が咲いているのを見て、「梅の枝を馬で取ってくる者はいないか」と言ったところ、讃岐丸亀藩の家臣(曲垣平九郎)が見事馬で石段を駆け上がって枝を取ってくることに成功し、その者は馬術の名人として全国にその名を轟かせた、という逸話から来ている(ウィキペディアより)」そうだ。なぜ徳川家の家臣でもない讃岐丸亀藩の家臣がその馬にいたのだろう?まあ、それはさておいて、この石段本当に急である。
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階段をようやく登り切ると、ようやく神社だ。思ったよりは広くない。徳川家が勧請しただけあって、葵のご紋だらけだ。

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おみくじをひいたところ大吉だった。商売は「あせっては損する」だそうなので、じっくりとやっていきたい。

皆様もAxivalにお立ち寄りの際は、お向かいの愛宕神社へのお参りされてはいかがだろうか。

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愛宕神社

http://www.atago-jinja.com/

 

虎ノ門周辺にはほかにもわたしが子供の頃によく遊んだ金刀比羅神社や西久保八幡神社もある。神社めぐりは好きなのでまたお参りに行こうと思う。

 

 

 

Connecting the Dots

2005年にスティーブン・ジョブスがスタンフォードで行ったスピーチの一説だ。

you can’t connect the dots looking forward; you can only connect them looking backwards. So you have to trust that the dots will somehow connect in your future. You have to trust in something — your gut, destiny, life, karma, whatever. This approach has never let me down, and it has made all the difference in my life.

将来を見越して点をつなぐことはできない。振り返ってつなぐことだけだ。将来何かの形で点がつながると信じることだ。・・・・・

今度立ち上げた会社の業務範囲を考えていると、自分の過去の仕事を繋げていまの仕事ができているんだなぁと、思った。

自分の経験してきた仕事のひとつひとつの点はどこかで今の仕事に繋がっている。例えば、自分が雑誌部という部署ではなく、新人の希望していたマーケティングの部署に配属になっていればきっとメディアプランという仕事には繋がらなかっただろう。
同じメディア部門でも、テレビや新聞に比べると、媒体社の数も多くセールスをするのが大変だった雑誌媒体だからこそ、その特徴を見せやすくするためにデータを使った。データを扱うためにコンピュータを勉強し、様々な調査データを扱うことになった。そこで、他の媒体と比較するという形でメディアプランニングという考え方に出会った。

メディアプランを考えるということは、結果を評価するための調査をすることもしなければならず、調査の勉強もした。

結果、メディアと調査とコンピュータという点がつながることで今の私の仕事ができあがっている。

自分が何かに興味を持つということは、過去に興味を持ったものとつながる可能性が高い、いやつなげやすいものなのだろう。自分の興味や関心を信じていることで、点はつながっていく。

興味関心ということなら、大学時代に「趣味で」やっていた考古学の勉強は、今の仕事に強く結びついている。

土器の接合というのをご存じだろうか?発掘現場から出土した土器の破片をきれいに洗い、似たものを探し出して一つの土器を作りあげていく作業だ。何種類ものジグソーパズルをいっぺんにばらまいて、そこから組み合わせを探すようなものだ。

私はこの作業が得意だった。他の人よりも早く土器の山の中からくっつく土器を見つけ出し組み上げることができた。たくさんの破片から特徴の似たものを見つけ出すにはコツがいる。細部にとらわれず、全体の色や曲がり具合などの大きな特徴を見つけ出すことだ。土器は工業製品ではないのでひとつひとつ大きさも色もまちまちだ。しかし、全体としては大きなデザインの傾向。土器の形式というものがある。その特徴を頭に入れておけば細部は異なっても似ている土器の破片を見つけ出すことはできるのだ。

この話を先生としたところ、先生に言われたのは「分類というのは分けることじゃない。まとめることだよ」と言われた。そう、「分類」とは「分ける」という字を使っているが、「分ける」ことではなく、同じ特徴を見つけ出して「まとめる」ことが分類なのだ。

さて、この話がどこにつながっているかといえば、私たちがコミュニケーションのターゲットを決めるときに使う手法もこれと同じだ。ひとりひとりは違う人たちをある共通項を見つけ出すことでグループにまとめていく手法、クラスター分析だ。

ある共通項を見いだすことで、たくさんの人の中からまとまりを持った人たちを見つけ出すことができる。ほら、土器の接合と同じじゃないですか?私はターゲットの人たちを見るときもこの「分類」という土器の接合の時に習った概念を常に思い出して使っています。

Connecting the Dots

 

+ one idea

メディアプランに関係してない記事です。

今日は4/1、エイプリルフールというよりは入社式だ。たまたま、用事があり26年前に自分が入社した頃に会社が入居していたビルの前を通りかかった。ビルの外観はきれいにお化粧直しされているが、ビルそのものは昔のままだった。

自分が新入社員の頃を思い出すと、当然自分で何か仕事を作り出していたわけではなく、上司や先輩に言われた仕事をやっていたに過ぎない。

ただ、自分で心がけていたことがある。
それは、頼まれた仕事、決まり切った仕事に

+ one idea

を自分で考えて実施すること

だった。そうすると言われた仕事だったものが、「自分の仕事」になる気がした。ただなんでもかんでもアイデアを足せばいいんじゃなくて、頼んできた上司や先輩、営業の人などが喜んでくれそうなことを考えていた気がする。

例えば、(僕は最初の配属は雑誌のバイイング担当だった)出版社の方から原稿を貸して欲しいと頼まれることがあった。新刊の雑誌やそれほど人気のない雑誌だと広告原稿を埋めなきゃならないことが結構ある。そんなときにお金は取れないけれど、広告原稿を貸してくれる広告主を探して欲しいと頼まれるわけだ。

頼まれたときに単純に「原稿貸して下さい!」とお願いしにいっていたが、原稿(当時は版下)を一枚作るのにもお金がかかるし、営業の人も面倒なのでなかなか貸してもらえないこともあった。

そこで、いろいろ考えて、いくつかの出版社さんから頼まれた雑誌をまとめてセールスできるようにしてみた。タダだった空きスペースを複数まとめることで、合わせると正価ベースで○百万円のスペースを特別に○十万円で!としてあげると営業の人はお金になるから売る気になるし、広告主の担当者も割引率が高いいい買い物ができたと喜んでお金を出してくれる。当然出版社の方にも多少なりともお金を付けてあげられたので喜んでもらえた。

当時はまだ入社1年目だったけど、アイデアを考えることで喜んでもらえて、お金になることを学んだように思う。

それ以降も、実は今もあんまり変わってなくて、必ず

+ one idea

を考えるようにしている。

そんな昔のことを思い出した1日でした。

True but Useless

True but Useless

真実だけど役に立たない

『スイッチ!』という本の中に出てきた言葉です。この言葉を読んで、自分の仕事に引き寄せて考えてみたときに、気をつけないとこういう調査をやってしまうなぁと思いました。

勝間和代さんが、ブログの記事でゴルフの教え方の例をあげてうまく説明してくれています。

プロのコーチと、アマチュアの教えたがりの差は何か?

僕らはさまざまな広告の効果測定調査をしますが、調査をすればいろいろな調査結果が見えてきます。例えば、認知率が低い、好意度が低い、商品の特長理解は獲得できている・・・・などなど。

でも、その事実がわかってもそれだけでは「役に立たない」のですよね。調査結果はこうです!って言われたところで、お客さんからするとso what?(だから何?)になってしまう。認知率が低くてまずいのであれば、「どうやったら上がるのか?」を考えなければならない。つまり、調査報告をするときには、必ず改善策を一緒に提示する必要があるわけです。

改善策を出すためには、調査結果に影響を与えている要因を把握する必要があります。例えばテレビCMの認知率が低いのであれば、投下量が少ないのか、それともクリエイティブの問題なのか、要因をはっきりさせる必要がありますね。ただ、調査の結果だけではなかなかはっきりしないことも多いです。

なぜかというと、大体生活者調査というのは一時点の状態を切り取ったものなので、前後関係をみることができないので、「因果関係」がわからないからです。そういう場合は、一時点でも複数の比較ができるように調査がしてあれば、「相関関係」をみて推定することができますね。

例えば、以下のように認知率と投下量の関係をグラフにしてみると、AとBとFは同じ認知率ですが、近似曲線を加えてみるとAは投下量に対して高めに認知率が獲得できているけれど、Fは倍の投下量があるのに同じ認知率しか獲得できていないことがわかります。

投下量と認知率Aであれば、投下量を増やせば認知をもっと獲得できると思われますが、BやFの場合は投下量を増やしただけではうまくいかない可能性が高くなります。その場合、クリエイティブに問題があるのか、投下しているCMがターゲットにちゃんと届いていない(ターゲットGRPが少ない)のかもしれません。

また、仮にクリエイティブに問題がありそうだとわかっても、簡単にCMを作り替えるわけにもいかないことがほとんどです。これがWEBのバナー広告であれば、作り替えも容易なのですが・・・。

いずれにせよ限られた予算の中で、もっとも期待効果の高い手段を考えるのが我々の仕事になります。プロとして実現可能な「打ち手」を多く知っているからこそできることだと思います。

True but Useless ではなく True and Useful な分析と提案をしていきます。

MEDIA PLANNING NAVIGATION

会社の仲間と書き進めてきた書籍『MEDIA PLANNING NAVIGATION』が発行されました。これまで個人のサイトにメディアプランニングに関する情報をアップしてありましたが、長い間放置したままだったので、今回書籍の発行に合わせ、徐々にコンテンツをこちらのサイトに移していきたいと思います。